早雲の軍配者【戦国エンターテインメント小説を斬る!】 [風魔小太郎]
2014年最後(かな?)のブログは、軍配者シリーズの1作目、富樫倫太郎氏の「早雲の軍配者」を紹介します!
戦国時代のフィクションを多く読んできた中で、面白いなと思う小説の題材がなんとなくわかってきました。
①忍者
②雑賀
③村上水軍
上記の3つは超人的な人がいてもおかしくなく、うまく実際の史実の中に入ってきて、織田信長をはじめメジャーな戦国大名に絡めることができるんですよね。
それともうひとつ。
④歴史に名前が残っているが前半生やそもそも何をやったのかわからない人
前半生何やっていたかわからない人の代表として、明智光秀、松永久秀、雑賀孫市三なんかがいますかね?それとこの小説に出てくる山本勘助。そもそも何をやったのかわからない人の代表がこの小説の主人公の風魔小太郎。なんとこの二人は足利学校時代のご学友という設定なのです。
うん、面白いと思います。黒田官兵衛や竹中半兵衛といったいわゆる"軍師”と呼ばれる人達が出てくる前の軍師を軍配者として戦の戦略以外に何を行っていたことが理解できます。
実はまだ続編の「信玄の軍配者」と「謙信の軍配者」を読んでいないのでなんともいえないんですが?小太郎はもう出てこないのでしょうか?続編ありきで描かれていると思いますが、「え?ここで終わり?」という「スラムダンク」的な消化不良感があったのですが、、ま、続編が楽しみです!
はーい、ここまでが初級編の読書感想文。このブログのご常連さんにはもう少し歴史的な解説を。
まだ読んでない方はネタバレになるかも知れませんので、ここから先はお読みいただいた後にご覧くださいませ。
この小説の後半で小太郎が仕えている北条氏綱と上杉朝興が戦った「高輪原の戦い」は実際に1524年にあった戦いで、史実では北条軍が勝ちました、太田道灌の孫が朝興を裏切り江戸城を奪ったのは事実です。ただ小説と異なり、高輪原の戦いより前です。この小説では、小太郎のもう一人のご学友、曾我冬之助が上杉軍の軍配者として北条の大軍を苦しめるわけです。
この高輪の戦いに関連して小説に出てくる城と高輪原を地図で確認しましょう。
赤丸が北条軍の玉縄城、緑丸が上杉軍の権現山城、青丸が江戸城、ピンクが高輪原といった地理になります。冬之助は玉縄城を出た北条軍を高輪原に誘い込む戦略を立てたのですが、さすがにこれは距離が遠いような。。多摩川という大きな川も流れていますし。また、朝興らがこもった権現山城は数千の大軍がこもるには規模が小さいかも。
ちょっと時間経過と距離に無理があるんではというのが私の見解です。
私って人の揚げ足を取る嫌な人間なのかしらん?
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上記の3つは超人的な人がいてもおかしくなく、うまく実際の史実の中に入ってきて、織田信長をはじめメジャーな戦国大名に絡めることができるんですよね。
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④歴史に名前が残っているが前半生やそもそも何をやったのかわからない人
前半生何やっていたかわからない人の代表として、明智光秀、松永久秀、雑賀孫市三なんかがいますかね?それとこの小説に出てくる山本勘助。そもそも何をやったのかわからない人の代表がこの小説の主人公の風魔小太郎。なんとこの二人は足利学校時代のご学友という設定なのです。
うん、面白いと思います。黒田官兵衛や竹中半兵衛といったいわゆる"軍師”と呼ばれる人達が出てくる前の軍師を軍配者として戦の戦略以外に何を行っていたことが理解できます。
実はまだ続編の「信玄の軍配者」と「謙信の軍配者」を読んでいないのでなんともいえないんですが?小太郎はもう出てこないのでしょうか?続編ありきで描かれていると思いますが、「え?ここで終わり?」という「スラムダンク」的な消化不良感があったのですが、、ま、続編が楽しみです!
はーい、ここまでが初級編の読書感想文。このブログのご常連さんにはもう少し歴史的な解説を。
まだ読んでない方はネタバレになるかも知れませんので、ここから先はお読みいただいた後にご覧くださいませ。
この小説の後半で小太郎が仕えている北条氏綱と上杉朝興が戦った「高輪原の戦い」は実際に1524年にあった戦いで、史実では北条軍が勝ちました、太田道灌の孫が朝興を裏切り江戸城を奪ったのは事実です。ただ小説と異なり、高輪原の戦いより前です。この小説では、小太郎のもう一人のご学友、曾我冬之助が上杉軍の軍配者として北条の大軍を苦しめるわけです。
この高輪の戦いに関連して小説に出てくる城と高輪原を地図で確認しましょう。
赤丸が北条軍の玉縄城、緑丸が上杉軍の権現山城、青丸が江戸城、ピンクが高輪原といった地理になります。冬之助は玉縄城を出た北条軍を高輪原に誘い込む戦略を立てたのですが、さすがにこれは距離が遠いような。。多摩川という大きな川も流れていますし。また、朝興らがこもった権現山城は数千の大軍がこもるには規模が小さいかも。
ちょっと時間経過と距離に無理があるんではというのが私の見解です。
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