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墨染の鎧【恵瓊の見立てはえぇ~け~のぅ】 [安国寺恵瓊]

今回は「天地人」でお馴染み、火坂雅志氏の「墨染の鎧」をご紹介します♪
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「信長之代、五年、三年は持たるべく候。明年辺は公家などに成さるべく候かと見及び申候。左候て後、高ころびに、あおのけに転ばれ候ずると見え申候。藤吉郎さりとてはの者にて候」

信長の絶頂期に信長の将来が危ないことを予測して、多くの家臣団の中から秀吉が台頭してくることを予測していたことで有名な安国寺恵瓊が主人公です。戦国時代には大名同士間の交渉を行う外交僧が多くいましたが、恵瓊も毛利家の外交僧として活躍した人です。ただ、他の外交僧と違うのは大名の出身ということ。恵瓊は名門安芸武田氏の出身でお父さんが毛利元就の攻め滅ぼされた後、父親の敵である元就に仕えることになります。

恵瓊が世に出るようになったのは、羽柴秀吉が備中高松城を水攻めにしていた際の毛利側の交渉役を務めていたころですかね?その最中に本能寺の変が起き、信長が死んだことを知りましたが、秀吉の世の中が来ることを予測していた恵瓊は小早川隆景と共に秀吉を追わなかったといわれています。

そのことが評価されたのか、秀吉の出世と共に恵瓊も出世していき、とうとう伊予6万石の大名にまでなります。
秀吉の死後、恵瓊は豊臣家を守るために石田三成とともに反家康派として、主君の毛利輝元を西軍の総大将に担ぎ出すことに成功しましたが、関が原の戦いでは、恵瓊軍の前に東軍と誼を通じていた吉川広家が戦いに
参加しなかったため、結果的に軍を動かすことができず、西軍は敗退。京都に逃げた恵瓊は捕まり、三成、小西行長と共に斬首されました。

その後、毛利家は大幅に領地を減らされたため、恵瓊はその張本人とされ、しかも頭でっかちの僧だったためかなんとなく悪役のイメージがついてますが、田舎者(失礼!)の集まりの毛利家に京都の東福寺で修行をしていた恵瓊が中央での情報を持ってきていたからこそ、毛利家は存続したのではとも考えられます。

さてこの小説、若いころの全国を旅する恵瓊が描かれるなど興味深い内容になっています。しかも最後には恵瓊にとんでもない秘密があることが!!


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背伸び [安国寺恵瓊]

嫌いな武将シリーズ第2弾!

今回は松本清張の歴史短編集の中から安国寺恵瓊を題材とした「背伸び」をご紹介します。

恵瓊は安芸武田氏の一族といわれており、毛利元就に攻められ滅亡してしまいます。その際に城を脱出した恵瓊(幼名:竹若)は京都の東福寺の僧になりました。

ところが、、、僧として尊敬されたいと思っていた恵瓊なんですが、京都は戦乱続きで大して見向きもされません。そこで生国の安芸の毛利家に目をつけます。安芸に戻り安国寺を再興させた恵瓊は毛利輝元に呼び出され、上方の情報や学問知識を披露するうちに輝元から
信頼され顧問となりました。その後、外交僧として織田信長との交渉役になった時に有名な、信長と木下藤吉郎の評価をしています。

「信長之代、五年、三年は持たるべく候。明年辺は公家などに成さるべく候かと見及び申候。左候て後、高ころびに、あおのけに転ばれ候ずると見え申候。藤吉郎さりとてはの者にて候」

このころの藤吉郎はまだ羽柴秀吉に改名する前の一武将で、恵瓊はその時から注目しており、信長が転落すると予言しました。
これが当たっちゃったんですよねー。そりゃ、調子に乗りますよ。

恵瓊は備中高松城攻め時の交渉から秀吉に急接近をして、毛利の外交僧なのに秀吉に加担することにより、伊予6万石の大名にまでなりあがります。

そんな順風満帆な人生ですが、予想がはずれてしまいます。それが関ヶ原の戦いです。
西軍に加担した恵瓊と毛利軍ですが、東軍に内通している毛利軍の吉川広家と対立し、毛利軍が動かなかったことで恵瓊は京都に逃げ戻ります。
しかし京都で見つかり、部下に自分の首を打たせようとしましたが、なんと切られる寸前に死ぬことの怖さから首を引っ込めたのです。武士としてこれは前代未聞の臆病者と嘲笑されました。結局捕まり六条河原で石田三成、小西行長とともに斬首されました。

石田三成が潔い態度(干柿の話は有名ですね)で斬首されたのに対して、恵瓊は武士の風上にも置けませんね。


ん?


恵瓊は僧だ。


お後がよろしいようで[わーい(嬉しい顔)]

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