獅子【真田信之93歳最期の戦い！】

以前このブログで真田幸村のお兄ちゃん、信之について書きましたが、
http://sengoku-neta.blog.so-net.ne.jp/archive/c2300857886-1

今回は池波正太郎の「獅子」を紹介します。

この「獅子」は真田信之が90歳を過ぎて隠居した後、次男の信政が死んだことで勃発した家督争いの話です。

↑のブログにも書いているんですけど、この家督争いまでの経緯がメチャクチャややこしいんです。。
箇条書きで書くと、

・真田家は本家の松代(上田から転封)と分家の沼田の領地があった
・松代は信之、沼田は信之の長男の信吉が治めていた
・寛永11年（1634年）に信吉が40歳で死去。長男の熊之助が4歳で家督を継ぐ
・なんと熊之助がわずか7歳で死去。熊之助の後を信之の次男信政が継ぐ
・信之が引退表明し、信政を本家に呼び寄せる。沼田は信吉の次男の信利が継ぐ
・本家を相続した信政がわずか2年で死去(といっても信政は63歳)

で、信之は信政の6男でわずか2歳の幸道に相続させようと思うのだが、これに納得いかないのが沼田の信利。「自分は長男(信吉)の子供なんだから、本家はオレが継ぐべきだ！」と言い出したのです。ところがこの信利はわがままなお坊ちゃんで信之はこいつに本家を継がせたくない。ところが、この信利の奥さんは幕府の老中酒井忠清の奥さんの妹。信利に本家を継がすために幕府の隠密が動き出します。信之は腹心の鈴木右近忠重と共に幕府と対決します。ちなみにこの忠重は小田原征伐の口実となった名胡桃城主の鈴木重則の子供です。

いや～これはですね、ホントに面白いですよ。何一つ合戦は出てきませんが、アッと言わせるどんでん返しがあるんですよ。

結果幸道が家督を継ぎ、安心したのか信之もすぐに亡くなってしまいます。

ちなみに信利は、、、

沼田で贅沢三昧でムチャクチャな政治をしたため、一揆が勃発。改易されてしまいました。

信之に真田家を守る先見の明があったということですね。。

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タグ：獅子 池波正太郎 真田信之 真田信吉 真田信政 真田熊之助 真田信利 真田幸道

歴史街道1月号【真田信之が93歳まで長生きしたワケ】

歴史街道1月号の第2特集で真田信之が特集されていました。う～ん、いいとこついています。
http://www.php.co.jp/magazine/rekishikaido/

信之はいわずと知れた幸村のお兄ちゃんです。お父さんの昌幸、弟の幸村があまりにもメジャーすぎるため、なんとなく影が薄い感じがしますが、真田家を後世に残すためにメチャクチャ大変だったんです。

信之が大変だったのは幸村が大阪の陣で死んで戦国時代が終わってから。大阪の陣の際、信之が50歳の時だったので、信之93歳で亡くなるまで40年以上死ぬに死ねなかったんですね。

死ねなかった理由は昌幸、幸村の残した遺産(?)。関ヶ原の戦いに間に合わなかったという失態をしてしまった徳川秀忠にとって真田家は憎くてたまらなく、真田家の取り潰しを狙われていました。
大阪の陣が終わると、信之の家臣の馬場主水が幕府に「真田家に謀反の疑いあり」と訴えたのです。この話はfuzzyも知りませんでした。この時も乗り切り、その後真田の父祖伝来の地上田から松代に転封を命じられるなども我慢して真田家を守ってきましたが、91歳で隠居するとすぐにお家騒動が起こってしまいました。。

このお家騒動はかな～りややっこしいので、詳細は書きませんが信之には長男信吉、次男信政の二人の子がいて真田家の二つの領地である沼田と松代の藩主だったんです。信吉と信吉の長男の熊之助が死んでいたため真田家は信政がついでいたんですが、この信政が死んでしまいました。すると信吉の次男の信利が自分が「真田の本家である」と幕府に訴えたためお家騒動になったんです。信之はこれをまとめた直後に死んでしまいました。。

そんな信之は政治力が高いイメージがありますが、武田家滅亡→本能寺の変で信濃が混乱しているときに、北条と敵対していた信之は手古丸城に篭る北条軍5000を800の兵で城を落城させるなど、昌幸も褒め称えたという真田家の長男としての武功の持ち主だったんですね。

いや～息子達が先に死んでしまい、真田家の行く末が不安だったために戦国時代随一の長生きをしたのかもしれませんねー。

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タグ：歴史街道1月号 真田信之 馬場主水