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忍びの国 [織田信雄]

「のぼうの城」に続いて和田竜の第2作「忍びの国」の書評です。
なんか、このブログは「歴史街道」と「和田竜」で成り立っているような気も。。
http://www.shinchosha.co.jp/book/306881/

今回のテーマは「第一次天正伊賀の乱」です。やりますね~、超マニアックです。
一応今回の戦国武将カテゴリーは織田信長の次男、信雄にしましたが、「忍びの国」は主役が誰だか分かりづらいですね、おそらく最終的には無門(伊賀忍者)でしょう。最初は文吾(後に釜茹でになった大泥棒といえばお分かりでしょう)だとおもったのですが。。物語は織田信雄が養子として入った養父の北畠具教を暗殺する場面から始まります。「忍びの国」も「のぼうの城」同様、口語調で物語が進んでいくので読みやすいのと「勢州軍記」、「伊乱記」など史書をきっちり参考にしている点は非常に評価できます。和田竜のスタイルが確立されたので3作目が楽しみです。

「のぼうの城」と比べると「忍びの国」のほうがfuzzy個人的には面白かったです。この面白さって「ガンダム」っぽいんですよ。(fuzzyはガンダム好きです。あまり知らない人ごめんなさい!)百地三太夫をはじめとした十二家評定衆、その下人(いわゆる伊賀忍者)そして、織田信雄と元伊賀者のその家臣。別に誰が正義とか悪とかではなく、それぞれの立場によって物語が進んでいくところが、なんとなく、アクシズやらエウーゴやらティターンズやらのガンダム(Zガンダム?)っぽい感じがするんですよね。(ガンダム知らない方々、ホントにごめんなさい!!)特に伊賀者(忍者)は領地の拡大が目的ではなく傭兵として、お金儲けをするために各地の武将に雇われていったといった特異なお国柄(紀州雑賀の鉄砲集団も同様ですよね)というのも「忍びの国」を面白くした理由だと思います。

さて、織田信雄ですが、「忍びの国」でも若造でダメな武将としての扱いでしたが、彼を有名にしたの小牧・長久手の戦いですよね。
その後の信雄は、、、小牧・長久手の戦いで家康に無断で勝手に秀吉と講和した信雄は移封で秀吉ともめて、改易されられています。その後家康のとりなしにより、大名に復帰していますが、関ヶ原の戦の時も曖昧な行動をとっており、またもや改易に。その後淀君やおじの有楽斎を頼りにいつのまにやら大阪の陣の直前に大阪城にいたり(直前に家康に大阪側の情報を持って逃げ出す)、大阪の陣後はまたもや大名として復帰したりとダメ~な一生を送りつつ、結構長生きしたようです。

私の好きな小説である司馬遼太郎の「城塞」でもちょこっと信雄(出家した後は常真という名)が出てきます。





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